2024年10月の米雇用統計:予想を上回る堅調な結果
2024年10月4日に発表された9月の米雇用統計は、労働市場の底堅さを示す結果となりました。主要な指標である非農業部門雇用者数、失業率、平均時給のいずれもが市場予想を上回り、米経済の強さを裏付ける内容となっています。
非農業部門雇用者数
9月の非農業部門雇用者数は前月比25万4000人増と、市場予想の14万8000人増を大きく上回りました[1][2]。この結果は、8月の15万9000人増(改定値)からさらに拡大しており、米労働市場の堅調さを改めて示しています。
業種別では、レジャー・接客業が7万8000人増、医療関連が4万5000人増と、サービス業を中心に雇用が拡大しました[1]。一方で、製造業は7000人減となり、一部セクターでの弱さも見られます。
失業率
失業率は4.1%と、前月の4.2%から0.1ポイント改善しました[1][2]。市場予想の4.2%を下回る結果となり、労働市場の引き締まりが続いていることを示しています。
また、より広範な失業指標である「U6」と呼ばれる不完全雇用率も7.7%に低下し、約1年ぶりの改善となりました[2]。これは、フルタイム雇用を希望しながらパートタイムで働く人や、就業を希望しながら積極的な求職活動をしていない人も含む指標です。
平均時給
賃金動向を示す平均時給は、前年同月比4.0%増となり、市場予想の3.7%増を上回りました[2][3]。これは過去4カ月で最大の伸びとなっています。前月比では0.4%増となり、こちらも予想の0.3%増を上回りました。
賃金上昇率の加速は、労働市場の逼迫が続いていることを示すと同時に、インフレ圧力にもつながる可能性があります。
市場への影響と今後の展望
この堅調な雇用統計を受けて、金融市場では連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策に対する見方が変化しています。11月の連邦公開市場委員会(FOMC)での大幅な追加利下げの可能性は低下し、0.25ポイント程度の小幅な利下げが予想されるようになりました[2]。
労働市場の強さは経済のソフトランディングの可能性を高めていますが、同時にインフレ圧力も懸念されます。FRBは今後の金融政策決定において、雇用とインフレのバランスを慎重に見極める必要があるでしょう。
為替への影響は?
- 継続的な円安圧力: 日米の金融政策の方向性の違いが続く限り、円安ドル高の傾向が続く可能性があります。
- 地政学的リスク: 中東情勢など地政学的リスクの高まりが、円の安全資産としての需要を高める可能性もあります。
- 日本の金融政策: 日本銀行の金融政策の変更があれば、円相場に大きな影響を与える可能性があります。
- ドル指数は102.69と、8月16日以来の高値を付けました。ユーロやポンドに対してもドル高が進行し、それぞれ数カ月ぶりの安値を更新しています。
その他の注目ポイント
- 労働参加率は62.7%で3カ月連続横ばいとなりました[2]。
- 25-54歳の主要な労働年齢層の参加率は83.8%にわずかに低下しました[2]。
- 民間部門の雇用の広がりを示す雇用ディフュージョン指数(DI)は1月以来の高水準となりました[2]。
- 来週の物価指標も為替市場の焦点となります。
今後の注目点
10月の雇用統計では、ボーイング従業員のストライキやハリケーン「ヘリーン」の影響が含まれる可能性があります[2]。これらの一時的要因が統計にどのような影響を与えるか、注目されます。
今回の雇用統計は、米経済の底堅さを示す一方で、インフレ圧力の持続も示唆しています。FRBの金融政策決定や、今後の経済指標の動向に引き続き注目が集まるでしょう。
Citations:
[1] https://equity.jiji.com/economic_indication/us/2024100401102
[2] https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-10-04/SKU055DWLU6800
[3] https://fx.minkabu.jp/news/313165
[4] https://fx.minkabu.jp/news/313164
[5] https://jp.investing.com/economic-calendar/unemployment-rate-300
[6] https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN03E0C0T01C24A0000000/

